引っ越しの準備に気を取られて、つい電気の契約を引っ越し当日まで忘れていたといった方は実は少なくありません。
そこで今回は「契約を忘れても電気って使えるの?」と気になる方に向けて実際に使えるのかについて、契約を忘れてしまった際の対処法について解説します。
無契約状態だと基本的に電気は使えない
引っ越し策の電力メーターが「スマートメーター」の場合、無契約だとすぐ使えない可能性が高いです。
スマートメーターとは新しいタイプの電力量計で、電気使用状況がデータ化され、電力会社が遠隔で確認できるようになっているタイプのものです。
もし電気が使えないといった場合はなずべく早めに電力会社に問い合わせるようにしましょう。
一方従来のアナログ式の電気メーターの場合、ブレーカーを上げればそのまま電気が使えることがあります。
ブレーカーは洗面所や玄関などに設置されていることが多いので、まずはブレーカーを上げてみてください。
しかしアナログ式の電気メーターでも無契約状態が続くと電力会社から催促状が届きます。
もし催促状が来ても何の対応もしていないとなると、電気が止められてしまうおそれもあるので注意が必要です。
いずれにしても無契約状態はよくないので、当日に契約を忘れていたとしてもなるべく早く手続きを済ませるようにしましょう。
電気の供給停止の際は事前告知される
電気の供給が停止される際は事前告知されることが、経産省の「電力の小売営業に関する指針」によって定められています。
①小売供給契約の解除を行う15日程度前までに需要家に解除日を明示して解除予告通知を行うこと。
②解除予告通知の際に、無契約となった場合には電気の供給が止まることや、最終保障供給(経過措置期間中の低圧部門への供給は特定小売供給)を申し込む方法があることを説明すること(説明の方法は、訪問、電話、郵便等による書面送付、電子メールの送信などが適当)。
③小売供給契約の解除に伴い、当該需要場所に関する託送供給契約の解除を行う10日程度前までに、小売電気事業者側からの小売供給契約の解除を理由とすることを明示した上で、一般送配電事業者又は配電事業者に託送供給契約の解除の連絡を行うこと。
もし上記の通知が届いたら、先ほども述べたようになるべく早めに手続きをおこなうようにしましょう。
なお無契約状態で電気を使用した場合、暫定的に供給していた旧一般電気事業者に支払うことが一般的となっています。
参考:経済産業省
電気契約を忘れた際の対処法
ここでは、引っ越しの際に電気の開通手続きを忘れた際の対処法についてご紹介します。
電力会社によっては即日開通に対応してくれるケースもあります。
即日開通する場合、引っ越し先の設備(電気メーターのタイプ)が「アナログ式の電気メーター」か「スマートメーター」かによって以下のように対処法が異なります。
従来のアナログ式の電気メーターの場合
先にも述べたように電力メーターが従来のアナログ式の場合、引っ越し前に電気契約や開通手続きをしていなくても基本的に即日で電気を使えることが多いです。
従来の機械式型の場合での、即日電気を開通させる方法は以下の通りとなります。
- アンペアブレーカーを入れる
- 漏電ブレーカーを入れる
- 配線用ブレーカーを入れる
- 電力会社に連絡して電気契約手続きをする
一般的な分電盤では、左側から「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」と並んでることがほとんどでなので左から順にあげていくようにしましょう。
ちなみに最後の電気契約手続きに関しては、公式サイトやコールセンターから直接申し込むか、ポストなどに電気使用申込書が投函されているケースもあるのでチェックしてみてください。
スマートメーターの場合
スマートメーターの場合、引っ越し前に開通手続きをしていないと引越し当日に電気が使えないといわれることがほとんどなので注意しなければいけません。
なぜならスマートメーターは電力会社が遠隔操作できることから、前住人が利用停止手続きした場合、ブレーカーを上げても電気が使えなくなるためです。
しかし電力会社によっては、当日の電話申し込みで即日開通に対応してくれるところもあります。
したがってスマートメーター設置物件で電気契約を忘れていた場合、まず電力会社の契約受付窓口・カスタマーセンターなどに電話連絡して、即日契約・開通したい旨を伝えましょう。
ただし電力会社の営業日や営業時間や、即日開通の最終受付時間は決まっているので、電話しても必ずしも即日開通・契約ができないケースもあるため中が必要です。
ほかにも東京電力や関西電力といった大手電力会社は、コールセンターやカスタマーセンターが混みあうことが予想されます。
最近では従来の機械式型よりもスマートメーターのほうが多いといわれているので、引越し前に手続きや立ち会いなどが必要が聞いておくといいでしょう。
即日開通できる電力会社
ここでは、即日開通できる電力会社についてご紹介します。
キューエネスでんき
「キューエネスでんき」は沖縄と一部離島を除く全国に対応している電力会社です。
引っ越し当日の14時までに電話での申し込みをおこなえば即日開通ができます。
最低契約期間・解約金も発生しないのもうれしいポイントですね。
楽々でんき
「楽々でんき」は引っ越し当日の15時までに電話もしくはネットでの申し込みで即日開通に対応しています。
先ほど紹介した「キューエネスでんき」同様、沖縄と一部離島を除く全国で契約ができます。
開通日の翌月末までの決済登録すれば、通常契約事務手数料3,850円かかるところ無料になります。
さらに電気・ガス・水道のトラブルに対応してくれる「駆け付けサービス」が無料で付いてきます。
電気の開通手続きは引っ越しの1~2週間前にするのがベスト
今回は無契約状態から電気を使えるのかどうかや、契約を忘れてしまった際の対処法について解説してきました。
基本的に無契約状態だと電気は使えないと覚えておきましょう。
もし電気が使えたとしても契約をしていないと、電気を止められてしまうおそれも。
電気の使用開始手続きは、引っ越しの1週間~2週間前、遅くとも3日前までに済ませておくのがベストです。
また、3月〜4月の引っ越し繁忙期の場合、電力会社に電話がつながりづらくなったり、手続きに時間がかかったりすることがあるため、繁忙期の場合は2週間前など余裕をもって手続きすると安心でしょう。
なおこれまで住んでいた家の電気の停止手続きについては引っ越しの2日前までに済ませておくことをおすすめします。