PayPay銀行住宅ローンは、2019年の夏から取り扱いが開始された比較的新しい住宅ローンです。
次いでネット銀行特有の低金利プランで借入が行えたり、保証料・印紙代、一部繰上返済手数料0円になるなど、利用者にとって得となる特典が満載です。
繰上返済は、まとまった資金が手に入った時に、毎月の返済とは別にローンを返済することです。
繰り上げ返済とは、住宅ローンの残高の一部を、手元の資金を使って通常の返済とは別に繰り上げて返してしまうことです。繰り上げ返済した資金は、ローンの元金部分に充当されるので、それに対応する利息部分の負担がなくなり、総返済額を減らす効果が期待できます。
借入を行えば、今後数十年に渡ってローンの返済を行います。
またいい所ばかりに気を取られ、借入・返済時のデメリットやリスクになる落とし穴を見落とすと、後の返済が生活に大きな打撃をもたらすこともあります。
今回は、PayPay銀行住宅ローンに潜む落とし穴について紹介すると同時に、無理なく返済を行うための方法を紹介します。
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PayPay銀行住宅ローンに潜む落とし穴
PayPay銀行住宅ローン基本情報
金利(変動)
年0.315%〜年0.380%
団体信用生命保険
一般団信(基本付帯)/一般団信プラス(がん先進付)(無料)/がん50%保障団信(無料)/
がん100%保障団信(年+0.1%)/11疾病保障団信(年+0.3%)/ワイド団信(年+0.3%)
事前審査スピード
当日~5営業日
本審査期間
3~10営業日
事務手数料
借入金額×2.20%(消費税含む)
冒頭でも紹介したように、PayPay銀行住宅ローンは、2019年の夏から取り扱われ始めた住宅ローンです。
ネット銀行特有の低金利での利用に次いで、利用者のメリットになる特典を多数設けています。
しかし、特典の実現に合わせて、デメリットになる点が多数存在します。
ここでは、知らなければ後の返済に影響する落とし穴について紹介します。
自営業者・法人代表者は借入対象外に指定されている
PayPay銀行の住宅ローンは、自営業者や法人代表者を対象外にしています。
これは一般的な住宅ローンの利用条件と比較して、特に自営業者や法人代表者にとって大きな制限となります。
一方、サラリーマンや公務員など安定した雇用形態を持つ方は問題ありませんが、自営業者などは他の金融機関を検討する必要があります。
5年ルールと125%ルールの非適用
変動金利型の住宅ローンを提供するPayPay銀行では、「5年ルール」と「125%ルール」が適用されません。
これにより、金利が急激に上昇した場合、他の銀行よりも返済負担が大幅に増加するリスクが高くなります。
特に金利の変動に敏感な借り手にとっては、将来的な金利上昇のリスクを慎重に評価する必要があります。
無料の疾病保障がない
PayPay銀行の住宅ローンでは、疾病保障を付ける場合に金利が上乗せされるため、無料の疾病保障が提供されません。
他の多くの金融機関では、住宅ローンに無料の疾病保障がついていることが一般的です。
したがって、保障内容と金利を総合的に考慮し、自身のリスク許容度に合った選択をすることが重要です。
審査基準・申込要項が厳しい
PayPay銀行の住宅ローンでは、自営業者や会社役員が申し込むことができません。
この審査基準の厳しさは、特定の職業や雇用形態に属する方々にとって重大なデメリットとなります。
したがって、自営業者や法人役員などの方は、申し込み前に他の金融機関の住宅ローンを検討することが望ましいです。
高い初期費用
PayPay銀行の住宅ローンでは、諸費用の多くが無料となりますが、事務手数料は借入金額の2.2%が必要です。
特に高額なローンを組む場合、この事務手数料は重要なコストとなります。
したがって、総コストを考慮し、他の住宅ローンと比較検討することが大切です。
また、金利が低いとはいえ、事務手数料が高額になる点を考慮し、総返済額でのコストパフォーマンスを慎重に評価することが重要です。
PayPay銀行住宅ローンの落とし穴に陥ってしまう人の特徴
前節で、PayPay銀行住宅ローンに見られる落とし穴を5つ紹介しました。
ここからは、先の落とし穴にハマってしまう人の特徴について紹介します。
自営業者や収入が不安定な人
PayPay銀行の住宅ローンは、収入が不安定な自営業者や個人事業主などには適していません。
これらの職業は収入の安定性に欠けるため、厳格な審査基準を持つネット銀行では審査に通るのが難しいのが実情です。
不安定な収入があるだけで、審査落ちのリスクが高くなります。
手厚いサポートを求める人
ネット銀行であるPayPay銀行の住宅ローンは、自分で手続きを進める必要があります。
そのため、手厚いサポートや対面での相談を希望する人には不向きです。
また、書類提出やオンライン手続きに不慣れな人も手間を感じる可能性があります。
担保価値が低い物件を購入したい人
築年数の古い物件や借地権物件の購入を検討している人も、PayPay銀行の住宅ローンには向いていません。
担保物件の審査が厳格で、特に築年数が古い物件や借地権物件は担保価値が低く評価される傾向にあります。
このため、審査を通過するのが困難になる可能性が高いです。
低金利や保障に魅力を感じない人
PayPay銀行の住宅ローンは低金利で充実した保障が魅力ですが、これらのメリットを重視しない人にはおすすめしにくいです。
また、迅速な融資が必要な人や、注文住宅で分割融資を希望する人も、時間がかかるネット銀行の特性上、適していないと言えます。
対面での相談を希望する人
PayPay銀行を含むネット銀行では、基本的にオンラインでの手続きが主流です。
そのため、対面での相談を重視する人には不向きです。
住宅ローンの手続きに不安を感じる人や、個別の相談が必要な人は、店舗を持つ銀行の住宅ローンを検討した方が良いでしょう。
PayPay銀行住宅ローンの落とし穴を回避するポイント
冒頭で紹介した5つの落とし穴にハマってしまう方の多くは、事前に商品の概要を把握していなかったり、メリットとなる部分を重視したなどが原因でハマってしまいます。
このような事態を避けるためにも、前もって商品概要について知っておくことが大事です。
ここでは、商品の事前調査の実施を前提に、落とし穴にハマらない方法を紹介します。
窓口の不在に対する対応
PayPay銀行などのネット銀行は、窓口がないため直接相談が難しいというデメリットがあります。
しかし、多くのネット銀行は充実したコールセンターやオンラインサポートを提供しています。
不安な場合は、事前にコールセンターの質やアクセシビリティ、オンラインサポートの詳細を確認しておくことが重要です。
事務手数料の割高さに対する対策
ネット銀行の住宅ローンは保証料が無料であることが多いですが、事務手数料が割高に設定されている場合があります。
借り入れ時のトータルコストを事前に確認し、他の銀行との比較を行うことで、最も適切な住宅ローンを選択することができます。
厳しい審査基準への対応
ネット銀行の住宅ローンは、従来型の銀行に比べて厳しい審査基準を持つことがあります。
年収要件やクレジットスコアなど、事前に自身の状況を確認し、複数の銀行への併願を検討することで、審査通過の可能性を高めることができます。
つなぎ融資の取り扱い
注文住宅を建てる場合、つなぎ融資が必要になることがありますが、ネット銀行の中にはつなぎ融資に対応していないところもあります。
住宅ローンを選ぶ際は、つなぎ融資の有無やその条件を確認し、注文住宅の建築計画に合わせた適切な金融機関を選ぶことが大切です。
ネット銀行の特徴を理解する
ネット銀行の住宅ローンは低金利が魅力ですが、審査が厳しい、分割実行やつなぎ融資の取り扱いがないなどの特徴を持っています。
これらの点を理解し、自身の状況やニーズに合わせて適切な銀行を選ぶことで、デメリットを回避しつつネット銀行のメリットを最大限に活用することができます。
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PayPay銀行住宅ローンの概要を把握してリスク回避に備えよう
ここまで、PayPay銀行住宅ローンに見受けられる落とし穴と、リスク回避の方法を紹介してきました。
PayPay銀行住宅ローンは、取り扱いが開始してまだ日が浅いローン商品です。
それゆえ、数十年に渡って返済していくと、どのようなリスクが伴うのかが分からない方もいます。
しかし、商品概要の調査に合わせて、不確かな点があればコールセンターやオンラインサポートを利用して、不透明な点をなくすことで落とし穴にハマる確率を軽減できます。