借金が300万円まで膨らんだときの返し方

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債務整理

年収にもよりますが、一般的には借金が300万円に膨れ上がったタイミングで、「そのまま返済を続けるか?」、または「債務整理をするか?」の判断が迫られると思います。

ただ、債務整理をしてしまうと住宅ローンやマイカーローン、さらにはクレジットカードの審査に影響するというデメリットもあります。

では、債務整理をせずに300万円の借金を返済するにはどんな方法があるのでしょうか?

また300万円の借金を債務整理する場合には、どんな方法が適切なのか詳しく見ていきたいと思います。

借金が300万円になったときの返済額

まず、借金が300万円まで膨れ上がった場合の「毎月の返済額」と「完済までに要する期間」から詳しく見ていきます。

消費者金融の場合

ただ、同じ「300万円の借金」でも金利18%の消費者金融と、金利10%の銀行カードローンとでは毎月の返済額や返済期間も変わってきます。

消費者金融の場合は、1社あたりの借り入れ合計額が100万円以上になると、利息制限法により金利は15%以下に下がります。

それでも300万円の借金を金利15%で5年返済するとなると、毎月の返済額は約7万円にもなります。

なお、金利が18%から15%に下がるとはいえ、300万円の借金を5年で返済すると利息を含めた総支払額は約425万円となり、約125万円の利息を支払わなければなりません。

さらに毎月7万円の返済をするとなると、それなりの収入も必要になってきます。

一般的に無理なく返済ができる借金返済額の限界は、「年収の25~35%程度」と言われています。
※この率のことを「返済比率」といいます。

これをさきほどの「毎月7万円の返済額」にあてはめると、毎月必要な給料の額面は「28万円」になります。(280,000円×25%=70,000円)

しかも、この理想的な「年収の25~35%の借金返済額」は、カードローンやキャッシングの返済額だけではなく住宅ローンやマイカーローンなどの返済額も含んだ数字です。

したがって、さまざまなローンの返済額合計が年収の25~35%以内になるように計算すると、実際には「68万円」の月収がなければ余裕のある返済はできないことになります。
(消費者金融のカードローンの毎月返済額が約7万円、住宅ローンの返済額が10万円とし、返済比率を25%と計算した場合)

参考元:アコムの返済シミュレーション 借り入れ金額300万円 金利15.0%で試算した場合
https://www.acom.co.jp/return/simulation/amount/

銀行カードローンの場合

銀行カードローンの場合は、借入限度額に応じて金利が下がる仕組みを採用している銀行が多いため、通常であれば300万円の融資なら4~8%台で借り入れができます。

さきほどご紹介したアコムの返済シミュレーションに、300万円を借りて利息4.7%で返済できるシミュレーションがありますので、同じ視点で比較するためにアコムのHPでシミュレーションをおこなってみました。

その結果、実質年率4.7%で300万円を借りて5年で返済する場合、毎月の返済額は約5万7,000円になります。

また、5年後の利息を含めた総支払額は約336万円で、利息負担額も36万円となります。

参考までに、300万円を金利15%で借りた場合と、4.7%で借りた場合の比較を表にしていますので、参考までにご覧いただければと思います。

<300万円を5年返済で借りた場合の比較>

返済期間 毎月の返済額 利息負担額 総支払額
実質年率15% 60ヶ月 7万2184円 125万8881円 425万8881円
実質年率4.7% 60ヶ月 5万7047円 36万5782円 336万5782円

ソフト闇金

闇金やソフト闇金の場合、利息が10日で1割…というケースがほとんどですが、言うまでもなく300万円を借りると10日後には330万円、さらにその10日後には363万円、そして1ヶ月後には399万円となり、1ヶ月で300万円の借金がいきなり400万円まで膨れ上がってしまいます。
(1ヶ月間返済しなかった場合で試算)

返済負担を少しでも減らす方法

パソコンの前で頭を抱える男性

では、ここからは債務整理をせずに借金を完済していく方法について見ていくことにしましょう。

①借り入れ枠の増額を申し込む

ひとつ目の方法は、利用中のカードローンの限度額を増やして金利を下げてもらうという方法です。

さきほど「銀行カードローンは限度額が増えれば金利が下がる」ということをお伝えしましたが、消費者金融も一定の審査基準をクリアすれば、限度額増額と金利ダウンという恩恵が受けられます。

ちなみに、筆者も過去にアコムのカードローンを利用していましたが、10年間の利用で限度額は400万円までアップし、金利は当初の18%から6.6%まで下がりました。

②金利の低いローンに借り換える

ふたつ目の方法は、少しでも金利が低いローンに借り換えるという方法です。

借り換えの対象としては、以下のローンをおすすめします。

  • 銀行カードローン…金利「8~14%前後」
  • 信用金庫や信用組合のカードローン…金利「10%前後」
  • ろうきんやJAなどのカードローン…金利「5~10%前後」

なお、借り換えたあとは今まで借りていたローンを「返済するかしないか」がポイントになります。

借り換えた安心感から、利用中のローンを返済せずにそのままにしていると、結局は借金が増えるだけですので注意したいところです。

③おまとめローンに申し込む

みっつ目は、「おまとめローンに申し込む」という方法です。

おまとめローンは、銀行はもちろんアコムやプロミスなどの大手消費者金融でも取り扱っており、ほとんどのケースで現在利用中のローンと比較して金利は数%下がります。
※金利ダウンの幅は借り入れ額と審査結果により異なります。

また、さきほどの借り換えローンとは異なり、おまとめローンで借り換えできた場合は、おまとめローンを取り扱う金融機関(消費者金融含む)が、利用者の代わりに利用中のローン会社へ返済をしてくれますので、二重でローンを抱える心配はありません。

おまとめローンの審査が甘い・ゆるい・通りやすい所はある?審査に通りやすい16社ランキング
おまとめローンは高利息の借り入れや、複数の借り入れを一本化できる便利な商品です。 ただし借り換えのためには、審査に通過する必要があります。 第13条第1項 貸金業者は、資金需要者である顧客又は保証人となろうとする者の資力又は信用、借入れの状

総量規制に注意

なお、おまとめローンは総量規制の対象外となりますので、返済に問題がなければ年収の1/3を超えての借り入れも可能です。

ちなみに銀行カードローンは総量規制の対象外になっていますが、銀行カードローンの過剰融資が社会問題化しており金融庁も指導に乗り出しています。

その結果、一部の銀行では消費者金融と同じ「年収の1/3までの融資」というルールを独自に設けているところもあります。

またその他の銀行でも、さすがに年収の1/2を超えての借り入れはできませんので、それ以上借りないと返済できない場合は、債務整理を考えた方がいいでしょう。

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カードローン以外で借り換える

また、消費者金融や銀行カードローンでの借り換えが難しいなら、その他の方法の返済方法を考えるしかありません。

保険の契約者貸付制度

たとえば、生命保険に加入していてその保険が積み立てタイプなら、生命保険の「契約者貸付制度」が利用できます。

保険に加入している人なら、定期的に「ご契約者のしおり」という書類が自宅に届くと思いますが、その内容を見ると「解約返戻金」に関する記載があると思います。

それは「現時点で保険を解約すると、解約返戻金が〇〇万円ありますよ」というお知らせなのですが、保険の契約者貸付制度を利用すれば、その解約返戻金の範囲内で融資を受けることが可能なのです。

しかも、契約者貸付制度の適用利率は保険会社によって異なりますが、2~3%前後の金利で利用できるケースも多く、消費者金融や銀行カードローンで借りるよりもかなり返済の負担は低くなります。

※日本生命の契約者貸付制度の金利…年率3.00%
(2014年4月2日以降の保険契約)

参考:日本生命 主な諸利率一覧(※保険契約者に対する貸付の貸付利率を参考)
https://www.nissay.co.jp/keiyaku/oshirase/riyoritsu/pdf/riyoritu.pdf

さらに、契約者貸付制度で借りるお金はもともと自分のお金ですから、返済期限が遅れても厳しい督促もありません。

また、万一返済できなかったとしても解約返戻金がなくなるだけですので特にリスクもありません。

保険を解約して解約返戻金で借金を返済するという方法もありますが、契約者貸付制度を利用すれば保障内容はそのままで保険契約自体は継続します。
(ただし借り入れ額に相当する金額は、死亡保険金などから差し引かれます)

「借金返済のための現金が必要だが、万一の保障は残しておきたい」という場合は、検討してみる価値はあるでしょう。

勤務先の融資制度を利用する

また、勤務先によっては会社の社内融資制度でお金を借りるという方法もあります。

さらに、東京都の中小企業従業員生活資金融資などのように、自治体と金融機関がタイアップしているローンもあります。

東京都の中小企業従業員生活資金融資なら、「東京都都内に勤務している」または「在住している」中小企業の従業員なら、生活資金として130万円の融資が可能です。

金利も1.8%ととても低いため、300万円の借金返済で生活が苦しいなら、このような制度を利用する方法もあるでしょう。

さらに勤務先によっては会社と銀行が提携をしており、一般の利用者と比較して「提携会社に勤めている」というだけでローンの審査で優遇されたり、金利優遇措置が受けられる場合もあります。

ただ、会社をとおして申し込むとローンを組んだことが会社にバレる可能性もありますので、その点は慎重に判断する必要があります。

参考元:東京都の中小企業従業員生活資金融資
https://www.hataraku.metro.tokyo.jp/kaizen/fukuri/yushi/index.html

債務整理をするかどうかの判断基準とは?

つぎに借金返済を続けるほうがいいのか、債務整理をしたほうがいいのか…、その判断基準についても見ていきます。

収入の有無や金額が重要

さきほど理想的な返済比率について述べましたが、年間の借金返済額が年収の45%を超えると返済不能に陥るリスクが高くなります。

年間の借金返済額が「年収の45%」というと、たとえば年収500万円のサラリーマンなら「1ヶ月あたり18万円程度」がローン返済に回せる限界額ということになります。

ただし、さきほどもお伝えしたとおり、この「18万円」という金額は住宅ローンやマイカーローンなどさまざまなローン返済額を全て含んだ金額です。

したがって、実際にカードローンの返済に回せるのは6万円程度ということになります。
(住宅ローン返済額が10万円、マイカーローン返済額が2万円とした場合)

もし、現在の返済比率が45%を超えている場合は、債務整理を検討した方がいいでしょう。

すでに自転車操業になっているか?

借金を抱えている人のなかには、返済のために借り入れを繰り返している…つまり「自転車操業状態」になっている人も多いでしょう。

自転車操業状態になっている場合、毎月延滞しているわけではありませんので督促はないかもしれませんが、確実に借り入れ額は増えているはずです。

そのまま自転車操業を続けていると、借り入れ限度額に到達した時点で返済不能に陥ることは目に見えていますので、早めに債務整理を検討した方が賢明です。

取り立てや督促に困っている状態か?

いまでも借金を滞納しており厳しい督促に困り果てているような場合も、債務整理したほうがいいでしょう。

債務整理で弁護士に交渉債権者との交渉を委託した場合、ローン会社は債務者への直接取り立て行為ができなくなりますので、厳しい取り立てもストップし精神的にもかなり楽になります。

借金300万円の債務整理方法

ここからは「借金を債務整理で解決していく方法」について詳しく解説します。

任意整理

いくつかある債務整理の方法の中で、比較的ハードルが低く今後の人生にも影響が少ないのが任意整理という方法です。

任意整理とは、その名の通り債権者と債務者が任意で話し合い、今後の借金返済額や返済方法を決めていく債務整理方法です。

ほとんどの任意整理では、今後発生する利息をカットし、今まで借りた元金+利息を分割で支払っていく方法が取られます。

<任意整理のメリット>

  • 裁判所をとおさないので自己破産や個人再生と比較して手続きが早い。そのため弁護士費用も低く抑えられる
  • 数社から借り入れている場合は、整理対象にしたくない業者を省くことも可能
  • 任意整理を弁護士に依頼した段階で一旦返済をストップできるので、その間に弁護士費用の積み立ても可能

<任意整理のデメリット>

  • JICやCICC、全銀情などの信用情報機関に5年間ネガティブな情報が残る
    その間はカードローンやクレジットカードの審査には通らない
  • 自己破産のように借金がなくなるわけではない
  • 任意整理に応じてくれない業者がいると難航する

通常、任意整理は3~5年かけて返済をしていきますので、ある程度返済能力がある人ならおすすめの債務整理方法といえます。

個人再生

個人再生は、さきほどの任意整理と同じく「借金を減額して3~5年の間で返済していく」という方法です。

ただ、任意整理とは異なり原則借金は五分の一に減額されますので、300万円の借金を抱えている場合は、100万円まで減額してもらえる可能性があります。
※最低弁済額は100万円なので、借金が100万円以下になることはない。

また、任意整理とは異なり個人再生は裁判で判決が出て今後の借金返済方法が決まりますので、貸金業者への法的強制力があります。

任意整理は債務整理を承諾する・しないは貸金業者の判断によりますが、個人再生は裁判所が決めたことですので貸金業者も裁判所の決定には従わなければならないのです。

また、個人再生は「自己破産」とは異なり、自宅の不動産を残しながら借金返済ができますので、自宅が持ち家(または分譲マンション)という方で、今の収入で分割返済が可能なら個人再生を選択した方がいいでしょう。

<個人再生のメリット>

  • 借金が原則五分の一に減る
  • 住宅や車などの財産は残せる
  • 個人再生手続き開始後は、返済も取り立てもストップしてもらえるので、その間に弁護士費用の積み立ても可能

<個人再生のデメリット>

  • 信用情報にネガティブな情報が残る(JIC、CICC=5年・全銀情=10年)
    その間はカードローンやクレジットカードの審査には通らない
  • 返済能力がないと個人再生は認められない
  • 官報に掲載されてしまう

自己破産

最後は自己破産という方法です。

裁判所で自己破産が認められると、破産宣告→免責決定という流れでこれまでの借金は返済する必要はなくなります。

ただし自宅に預貯金があったり、返済に充当できる不動産や車を保有している場合は、そのままでは自己破産は認められません。

そのほかにも以下のケースでは免責不許可になる可能性があります。

  • 財産を隠す
  • 自己破産をする前提で借金をした(自己破産開始決定の1年前)
  • 裁判所に虚偽の申請をした
  • 過去7年以内に免責決定を受けている

<自己破産のメリット>

  • 免責決定を受ければすべての借金がなくなる
  • 必要最低限の財産は残せる
  • 自己破産手続き開始後は、返済も取り立てもストップしてもらえるので、その間に弁護士費用の積み立ても可能

<自己破産のデメリット>

  • 信用情報にネガティブな情報が残る(JIC、CICC=5年・全銀情=10年)
    その間はカードローンやクレジットカードの審査には通らない
  • 一部修行できない仕事がある(弁護士などの“仕業”)
  • 官報に掲載されてしまう

弁護士費用について

債務整理は、弁護士を通さずに個人で手続きすることも可能です。

しかし、債権者と厳しい交渉が続く可能性もありますし、法律の知識も必要ですので、個人で債務整理をするのは現実的ではありません。

ただ、その一方で弁護士に依頼する場合は「費用」がかかります。

たとえば任意整理の場合なら、軽減された返済額に対して一定の割合で手数料がかかるのが通例です。

おそらく300万円程度の借金を任意整理するなら、20~30万円程度の弁護士費用は覚悟しておいた方がいいでしょう。

そのほかの債務整理にともなう弁護士費用の目安は以下のとおりですが、弁護士事務所や借り入れ額によってもことなりますので、相談時に弁護士に確認することをおすすめします。

<弁護士費用の目安 ※300万円の債務整理の場合>

  • 個人再生…30~40万円
  • 自己破産…35~50万円

借金が膨れ上がる前に相談しよう!

借金が300万円以上になると「もう300万円も500万円も一緒だ…」と自暴自棄になって借金返済を諦めてしまう人がいます。

しかし、どんな状況であれ返済の責任から免れることは出来ませんし、借りたお金の返済義務がなくなるわけではありません。

現在300万円の借金を抱えている人は、悩んでいても何もはじまりません。

まずは相談料無料の弁護士に相談するなり、市役所などで開かれている「借金相談」などに出向いて行動を起こしてみるのはいかがでしょうか?