近年、キャッシュレス決済の普及に伴い注目が集まるクレジットカード。
社会人だけでなく、学生のうちからクレジットカードを持つ人が増えています。
一般社団法人日本クレジット協会が公表する「大学生に対するクレジットカードに関するアンケート(令和元年度)」結果報告書によると、大学生のクレジットカード所持率は61.1%で、そのうちの約8割が自分名義のクレジットカードを持っていることが分かりました。
また、同調査ではクレジットカードを持つ大学生の約半数が「ネットショップでの決済が簡単」という理由でクレジットカードを契約しているとの結果でした。
クレジットカードは、その利便性の高さで日常生活には欠かせない決済アイテムですが、機能もメリットも多種多様です。
よりお得に便利に利用するためにも、クレジットカードの選び方や活用方法を把握しましょう。
今回は、学生がクレジットカードを持つメリット、クレジットカードの選び方や活用方法などについて詳しく解説します。
学生がクレジットカードを持っている割合
クレジットカードは今や多くの大学生にとって必須のツールとなっています。
一般社団法人 日本クレジット協会が実施した調査によれば、大学生の約60%がクレジットカードを所有していることが分かりました。
これは、大学生活においてクレジットカードが持つ便利さや、学生生活を豊かにするための金融ツールとしての役割が認識されている証拠です。
また、同協会の別の調査によると、18歳から19歳の間にクレジットカードを取得する学生は約49%に達します。
これは、若いうちから財務管理のスキルを身につける機会を提供し、将来の金融リテラシーを高めるという側面があることを示唆しています。
学生にとって、クレジットカードは単に支払いを便利にするだけでなく、責任ある金融行動を学ぶための重要な教材となっています。
この所有率の高さは、学生にとってクレジットカードがどれだけ重要な役割を果たしているかを明確にしています。
しかし、この利用の増加に伴い、支出の管理や返済計画など、財務知識を身に付けることの重要性も高まっています。
学生がクレジットカードを持つメリット
クレジットカードは学生生活において多くのメリットを提供します。
ここでは、特に学生にとって重要な6つのメリットを解説します。
ネットショッピングやサブスクの利用がしやすくなる
クレジットカードを持っていると、ネットショッピングやサブスクリプションサービスの利用が格段に便利になります。
多くのオンラインストアやサブスクサービスはクレジットカードでの支払いを前提にしており、クレジットカード情報を一度登録すれば、都度の支払いがスムーズになります。
現金払いでは得られないポイントが得られる
クレジットカードの大きな魅力の一つは、利用金額に応じてポイントが貯まるシステムです。
現金払いでは得られないこのポイントは、買い物やサービス利用によって積み上がり、将来的な節約につながります。
貯まったポイントをマイルや提携先ポイントと交換できる
クレジットカードで貯めたポイントは、カードの支払いに充てるだけでなく、航空マイルや他の提携先ポイントプログラムに交換することも可能です。
これにより、旅行や特定のサービスをさらにお得に利用することができます。
レジ払いがスムーズに済ませられる
クレジットカードは、レジでの支払いを迅速かつ簡単にします。
カードをタッチするだけで支払いが完了し、お金の出し入れの手間が省けます。
特に忙しい学生生活では、このスピードと利便性は大きなメリットとなります。
海外旅行や留学先の支払いに困らない
海外での旅行や留学の際にもクレジットカードは非常に役立ちます。
多くの国際ブランドのカードは世界中で広く受け入れられており、現地通貨の現金を用意する必要がなくなります。
また、多くのカードには海外旅行傷害保険が付帯しているため、安心して海外へ行くことができます。
公共料金の支払いでポイントが貯められる
クレジットカードは、日常の公共料金の支払いにも利用できます。
電気代、ガス代、水道代などの定期的な支払いをカードで行うことで、これらの支出にもポイントを得ることができます。
これにより、日々の生活経費をより有効に活用することが可能になります。
学生向けクレジットカードの選び方
学生向けクレジットカードの選び方には、いくつか重要なポイントがあります。
これらを考慮することで、自分のライフスタイルに最適なカードを選ぶことができます。
ここでは、学生向けクレジットカードを選ぶ時のポイントを紹介します。
利用頻度の高い店舗やサービスのポイント還元率で選ぶ
学生にとってポイント還元率は大きな選択基準の一つです。
特によく利用する店舗やサービスでのポイント還元率が高いカードを選ぶことで、日常の支出を有効に活用することができます。
例えば、JCBカードの「JCB カード W」は、国内外で常時ポイントが2倍になるなど、特定のサービスで高い還元率を提供しています。
年会費で選ぶ
学生の場合、できるだけコストを抑えたいというニーズがあるため、年会費の有無は重要な選択基準です。
年会費無料、または低コストで提供されるカードは、学生にとって魅力的な選択肢となります。
ただし、年会費が発生しても、それに見合うサービスや特典がある場合は、コスト以上の価値があると判断できます。
入会キャンペーンや特典の充実性で選ぶ
入会キャンペーンや特典は、クレジットカードの追加の魅力を提供します。
学生限定の割引や特典があるカードは、特に魅力的です。
これらの特典は、学生時代だけでなく、卒業後のクレジットカードの選択にも影響を与えることがあります。
発行に要する時間で選ぶ
クレジットカードの発行にかかる時間も、忙しい学生にとっては重要な要素です。
迅速にカードを手に入れることができるサービスは、特に急ぎでカードが必要な場合に有利です。
カードのデザインで選ぶ
カードのデザインも選択の重要な要素です。
カードのデザインは個人の好みを反映するもので、特定のキャラクターやスタイリッシュなデザインが施されたカードは、持っているだけで気分が上がります。
例えば、ディズニーのキャラクターがデザインされた「ディズニー★JCBカード」のようなカードは、ファンにとって特別な意味を持つでしょう。
学生がクレジットカードを安心・安全に使う方法
学生がクレジットカードを安心・安全に使うためには、いくつかの重要なポイントを理解し、適切な管理を行うことが不可欠です。
これらのポイントを守ることで、学生でもクレジットカードを安全かつ効果的に利用することができます。
カードを使用する場面を決めておく
クレジットカードの使用は計画的に行いましょう。
使い過ぎを防ぐため、日常生活の中でカードを使用する具体的な場面を事前に決めておくことが重要です。
例えば、食事や交通費の支払いに限定する、ネットショッピングでは月々の予算を設定するなど、自分自身でルールを定めることが大切です。
リボ払いや分割払いは考えたうえで利用する
リボ払いや分割払いは便利ですが、手数料や金利が加算されるため、トータルの支払額が増加することがあります。
これらの支払い方法を選択する際は、全体のコストを理解し、無理のない範囲で利用することが重要です。
また、定期的に支払い状況を確認し、負担が増えすぎないように注意しましょう。
カードの貸し借りはしない
クレジットカードの貸し借りは、様々なリスクを招く行為です。
カードは名義人のみが使用するものであり、他人に貸すことはセキュリティ上のリスクを高めます。
また、万一の不正使用の場合には、責任問題に発展する可能性もあるため、絶対に避けるべきです。
利用代金の引き落とし日前にお金を振り込んでおく
クレジットカードの支払い日には、指定された口座に十分な残高を確保しておくことが必要です。
支払いが遅れると信用情報に影響を及ぼし、将来の金融取引に影響を与える可能性があるため、常に引き落とし日を意識しましょう。
紛失や盗難時の対処方法について知っておく
カードの紛失や盗難にあった場合、すぐにカード会社に連絡し、カードの利用停止手続きを行うことが重要です。
これにより、不正使用のリスクを最小限に抑えることができます。
また、カード会社の指示に従い、必要に応じて警察に届け出を行うことも重要です。
学生向けクレジットカードに関する質問
学生向けクレジットカードに関する疑問を解説して行きます。
クレジットカードを作る時は収入があるほうがいい?
一般的に、クレジットカードを申し込む際には、定期的な収入があることが望ましいとされています。
これは、カード会社がリスクを評価する上で、返済能力の指標となるためです。
しかし、学生向けのカードの場合、親の収入や保証人の状況を考慮することもあり、必ずしも学生自身の収入が必要とは限りません。
学生向けクレジットカードは無収入でも作れる?
多くの学生向けクレジットカードは、無収入の学生でも申し込むことが可能です。
カード会社は、学生の将来性や親の経済状況などを考慮し、クレジットカードの発行を許可することがあります。
ただし、限度額は低めに設定されることが多く、カードの使用には注意が必要です。
学生でも社会人が持つような一般カードは作れる?
学生でも、社会人と同じ一般のクレジットカードを作ることは可能ですが、カード会社の審査基準や利用条件が異なる場合があります。
学生の場合、信用情報が未確立であることや収入が限られていることを考慮し、限度額や利用可能なサービスが制限されることが一般的です。
学生向けクレジットカードの限度額はいくら?
学生向けクレジットカードの限度額は、カード会社によって異なりますが、一般的には10万円から30万円程度に設定されていることが多いです。
これは、学生の返済能力を考慮した上での金額であり、無理なく利用できる範囲内で設定されています。
学生がクレジットカードを所持する際は自分のライフスタイルに合ったものを選ぶこと
クレジットカードを選ぶ際、特に学生は自身のライフスタイルや経済状況に合ったものを選ぶことが重要です。
学生向けクレジットカードは、一般的に収入が限られている学生のために特別に設計されています。
これらのカードは、低い限度額や特定のサービスに特化していることが多く、学生のニーズに応じた利用が可能です。
さらに、学生は将来のキャリアや生活スタイルの変化を見据え、柔軟性のあるクレジットカードを選ぶことが望ましいです。
例えば、卒業後も引き続き利用できるカード、または卒業後にアップグレードが容易なカードなど、長期的な視点を持ってカードを選ぶことが大切です。