「収入保障保険」とは被保険者が死亡した際、遺された家族が毎月など一定額の死亡保険金を満了まで受け取れる保険のことです。
経過年数に応じて徐々に保障が小さくなっていく仕組みとなっており、早く死亡した場合、保険金総額が大きくなる特徴を持ちます。
そこで今回はおすすめの収入保障保険や特徴、加入するメリット・デメリットなどについてご紹介します。
おすすめの収入保障保険6選
ここでは、おすすめの収入保障保険について、それぞれの特徴や保険期間についてご紹介します。
FWD生命「FWD収入保障」
加入年齢 | 男性:24歳~48歳 女性:20歳~35歳 |
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保険期間 | 65歳 |
月払保険料 | 2,072円 ※30歳男性の場合 |
「FWD収入保障」は、死亡や高度障害だけでなく、介護保障も提供する保険です。
基本の遺族や高度障害年金に加え、特則として障害年金や介護年金も用意されています。
死亡保障では受取人は家族である一方、障害保障や介護保障では被保険者本人が受取人となります。
介護保障は要介護1から対象で、他社の収入保障保険の介護保障よりも条件が緩和されているのが特徴です。
どちらの保障も年金として分割での受取ができるようになっています。
アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの収入保障2」
加入年齢 | 満20歳~満55歳 |
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保険期間 | 65歳 |
月払保険料 | 3,250円 ※30歳男性の場合 |
「アクサダイレクトの収入保障2」は、手続きをオンラインで完了し、コストを削減し保険料を手頃に抑えた収入保障保険です。
死亡または高度障害時には、家族が毎月一定の金額を受け取れます。
保険で準備したい金額が年毎に少なくなる傾向に合わせ、合理的な保障が提供されています。
医師の診査は不要で、インターネット上で健康状態などに関する質問に答えるだけで申し込みができる手軽さも魅力。
申し込み後、インターネットを通じて契約の引受可否がメールで迅速に回答され、引き受けられる場合は申込日から保障が開始されます。
はなさく生命「はなさく収入保障」
加入年齢 | 20歳~55歳 |
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保険期間 | 65歳 |
月払保険料 | 2,195円 ※30歳男性の場合 |
はなさく収入保障では、支給される年金は収入保障年金、高度障害年金、または介護年金のいずれかとなります。
障害・介護プランにおいては、公的介護保険制度に基づく要介護認定が給付条件となりますが、公的介護制度の要介護認定は満40歳以上が対象であるため、満39歳以下の場合は認定を受けられません。
したがって満39歳以下の加入者の場合、障害・介護プランにおいて死亡・高度障害・身体障害の3つの保障範囲となります。
またはなさく収入保障は「掛け捨て型」であることから、貯蓄性がないため保険料が抑えられるといったメリットがあります。
比較的同額の保障金額が続く掛け捨て型の定期保険に比べ、はなさく収入保障は毎年保障金額が減少していく形態となるため、保険料はさらに削減できます。
オリックス生命「家族をささえる保険Keep」
加入年齢 | 男性:23-55歳 女性:23-46歳 |
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保険期間 | 65歳 |
月払保険料 | 3,270円 ※30歳男性の場合 |
「家族をささえる保険キープ」は、シンプルな保障内容とインターネットでの簡単な申し込みにより、割安な保険料を実現しています。
被保険者が亡くなった場合や高度障害状態になった場合、満期まで遺族が年金形式で保険金を受け取る仕組みとなっています。
特約はリビング・ニーズ特約のみとかなりシンプルな保険だといえるでしょう。
ただし保険期間中に元気に過ごせば解約返戻金は発生しないので注意が必要です。
また支払保証期間を設定しない場合、保険期間満了直前に亡くなった場合は満期までの保険金しか受け取れません。
支払保証期間を5年に設定するのが望ましいとされています。
ネオファースト生命「ネオdeしゅうほ」
加入年齢 | 男性:20歳~55歳 女性:20歳~45歳 |
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保険期間 | 65歳 |
月払保険料 | 2,231円 ※30歳男性の場合 |
ネオファースト生命の「ネオdeしゅうほ」は、掛け捨て型の収入保障保険で、被保険者が死亡した場合に残された家族に支払われる保険です。
20歳から70歳まで契約可能で、5万円・10万円・15万円・20万円の年金額から選択でき、保険料払込期間や保障期間は60歳もしくは65歳まで設定できます。
また「ネオdeしゅうほ」では、年金形式以外にも一括受取や一部受け取りの方法を選ぶことができます。
特則や特約を付けることで、死亡以外の高度障害や身体障害、特定疾病に対しても保険金を受け取れます。
T&Dフィナンシャル生命「家計にやさしい収入保障」
加入年齢 | 男性:20歳~54歳 女性:20歳~50歳 |
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保険期間 | 65歳 |
月払保険料 | 2,310円 ※30歳男性の場合 |
「家計にやさしい収入保障」は、保険期間中に被保険者が死亡または高度障害状態になった場合、家族が毎月一定額を受け取る仕組みです。
特に健康体保険料率に関連する特約を利用することで、非喫煙者や健康な状態の場合には保険料が通常よりも割り引かれます。
また、「特定疾病保険料払込免除ワイド特則」が適用され、特定疾病や上皮内がんが診断された場合には、以後の保険料が免除されつつも保障は継続されるといった特徴があります。
収入保障保険とは
収入保障保険は、被保険者が死亡または高度障害状態に陥った際に、毎月一定の死亡保険金を、保険期間終了まで年金形式で支給する保険のことです。
収入保障保険は支払期間が経過するごとに保険金の受け取り総額が減少するといった特徴があります。
月々の支給額は被保険者が死亡するまで続き、死亡時から保険期間終了までの間、一定の支払が行われます。
保険金の受け取り方法としては、年金形式や一括での受け取りがあり、一部一括で受け取り残りを年金形式にする組み合わせもできます。
ただし、一括での受け取りが選択された場合、年金形式に比べて総受取額が減少することに留意が必要です。
また収入保障保険は、最低でも保険金を受け取れる期間として最低支払保証期間が設定され、例えば5年の場合、契約者が死亡してから5年間は年金が支給される仕組みとなっています。
収入保障保険が必要な人
収入保障保険はすべての必要な保障というわけではありません。
そこでここでは、収入保障保険に加入するのが向いている人の特徴についてご紹介します。
子育て世帯
子どものいる家庭で、特に子どもがまだ小さな場合は、収入保障保険が重要です。
子育ては経済的な負担だけでなく、育児に専念することが難しい事態に備える必要があります。
死亡保障を含む収入保障保険は、夫婦双方の死亡に備え、子どものために必要な資金を確保するのに最適です。
また、小さな子どもがいる場合、予期せぬ事態に備えるために必要なシッター代や追加のサポートがカバーされるメリットがあります。
子どもの成長に伴い必要な死亡保障額が変化する仕組みは家計にもやさしく、保険料を抑えながら安心して子育てに専念できるでしょう。
個人事業主・フリーランス
個人事業主やフリーランスの人は、会社員や公務員と比較して遺族年金が少ない傾向にあるため、民間の死亡保障での備えが必要となります。
したがって残された家族の生活を守るための死亡保障を得る手段のひとつとして、比較的安めの保険料で大きな保障が確保できる収入保障保険は有効だと言えるでしょう。
収入保障保険に加入するメリット
収入保障保険は、一般的な定期保険や終身保険よりも保険料を抑えながら大きな死亡保障を得られるメリットがありますが、他にも以下のメリットがあります。
死亡保障を合理的に蓄えられる
子どもが小さい間は、生活費や教育費など多くの支出がかさむため、大きな死亡保障が重要です。
しかし、子どもが成長するにつれて、必要な保障額は減少します。
収入保障保険は、保険期間が経過するにつれて保険金が減額される仕組みを持っているため、家計に合わせて適切な死亡保障を確保できます。
収入保障保険は無駄な支出を抑えつつ、十分な保障を持ちながら将来に備えることができます。
保険金の散財を防げる
収入保障保険は、死亡保険金を毎月一定額、年金形式で受け取る仕組みです。
このため、一度に受け取ることなく月々の生活費や支出に充てることができ、一括受取よりも節制された使い道が期待できます。
また一括受取の場合は、年金形式と比べて総受取額が減少する可能性があるので注意が必要です。
収入保障保険に加入するデメリット
収入保障保険にはメリットもありますが、デメリットもあります。
支払った保険金が戻ってこない
収入保障保険は解約返戻金のない掛け捨て型の死亡保険であることから、保険期間が終了するまでに何もなければ、支払った保険料は戻ってきません。
保険期間終了間近だと保険金が少なくなる
収入保障保険には最低支払保証期間の定めはあるものの、保険期間が残りわずかであれば受け取れる死亡保険金が少なくなります。
したがって葬儀代や相続対策といった、死亡保険金としてある程度の資金を残しておきたい場面には不向きだといえるでしょう。
課税対象となる
収入保障保険で死亡保険金を受け取ると課税対象となり、被保険者と保険料の負担者・保険金受取人が誰かによって以下のように税金の種類が異なります。
契約者 | 被保険者 | 受取人 | 保険金を一括で受け取る場合 | 保険金を年金形式で受け取る場合 |
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夫 A | 夫 A | 子 C | 相続税 | 相続時に相続税、2年目以降は所得税(雑所得)・住民税 |
夫 A | 妻 B | 夫 A | 所得税(一時所得)・住民税 | 所得税(雑所得)・住民税 |
夫 A | 妻 B | 子 C | 贈与税 | 初回贈与時に贈与税、2年目以降は所得税(雑所得)・住民税 |
契約者と被保険者が同一である場合、死亡保険金は「相続税」の課税対象となります。
夫が契約者で妻が被保険者の場合、死亡保険金は非課税枠を差し引いた金額が相続税の対象となります。
ちなみに非課税限度額は以下の計算式で求められます。
契約者と保険金受取人が同一である場合、死亡保険金は「所得税」の課税対象となります。
夫が契約者で被保険者の妻が死亡した場合、一時金なら一時所得、年金形式なら雑所得としてそれぞれ所得税が課税されます。
ちなみに一時所得として受け取る際は以下の計算式で求められます。
一時所得=受け取った保険金–払い込んだ保険料–特別控除50万円
収入保障保険の契約者、被保険者、受取人が異なる場合、例えば夫が契約者で妻が被保険者であり、死亡時の受取人が子どもである場合、「贈与税」の対象となります。
一時金での一括受取の場合、「贈与税」が課税され、基礎控除110万円を超える金額が対象となります。
ただし、1年間の贈与が110万円以内であれば「贈与税」が免除されるケースもあります。
また年金形式での受け取りの場合、2年目以降は雑所得となり、「所得税」「住民税」が課税されます。
収入保障保険を選ぶ際のポイント
収入保障保険を選ぶ際は以下のポイントを抑えておくといいでしょう。
保険金額
収入保障保険の保険金額を決定する際は、被保険者の家族が万一の場合に必要な生活費を計算して設定することが重要です。
生命保険文化センターの実態調査によれば、残された家族が必要とされる平均生活資金は年間327万円で、平均必要年数は17.1年、総額としては5,691万円といわれています。
また遺族年金が支給される場合は、その額を考慮して保険金額を設定することが推奨されます。
収入保障保険からの支給は基本的には「年金形式」で行われますが、商品によっては「一時金形式」でまとまった金額を受け取れます。
今後のライフプランや家族のニーズを考慮し、適切な保険金額を検討することが重要です。
保険料
収入保障保険の保険料には「終身払い」と「短期払い」の2つの支払い方法があります。
「終身払い」は保険期間終了まで一定額を支払い続ける方法で、ひと月あたりの保険料は低いですが、短期払いよりも総額が高くなるといった特徴があります。
一方「短期払い」は保険期間終了前に一括で保険料を支払い終える方法で、総額は安くなりますが、月々の支払い額が高くなります。
保障内容や家計のバランスを考慮して適切な支払い方法を選びましょう。最近では「リスク細分型」や「健康増進型」の収入保障保険も増えており、健康状態に自信がある方はこうした新しいタイプの保険も検討してみると良いでしょう。
保険期間
収入保障保険の主な役割は、被保険者に万一の事態が起きた際の経済的なサポートです。
子供が独立するまでの期間を一つの指標として保険期間を設定することが一般的です。
たとえば子供が大学を卒業するまでの期間は高額な教育資金が必要なため、この期間を考慮しておくことが大事。
また、65歳以降は公的年金が支給されるため、配偶者が65歳になるまでの期間を保険期間とすることもあります。
ただし保険期間が長いほど保険料も大きくなるため、家計や貯蓄状況を考慮して、バランス良く保険期間を設定することが重要です。
収入保障保険は人によって向き・不向きがあるので慎重に見極めよう!
今回は収入保障保険のメリット・デメリットについてご紹介しました。