住宅ローンを利用する際、金利は気にしなければいけないポイントです。
金利は借り入れ額に対しての利息の割合のことを指しています。
「金利」とは、お金の貸し借りをしたときに、借りた人が貸した人に支払う手数料(貸借料)みたいなもの、または、その手数料(貸借料)の割合を指している言葉です。
そこで今回は、住宅ローンの金利推移や今後の動向などについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
民間金融機関の住宅ローン金利推移
上記は18年間の住宅ローン金利の推移となります。
表でもわかるように、全期間固定金利の「フラット35」と変動金利のどちらも右肩下がりになっています。
また全期間固定金利の推移は変動金利と同様、2009年以降は下落していましたが、2022年からは少しずつ上昇しているとわかります。
上昇した理由として考えられるのは、おもに2022年12月に日銀が発表した金融緩和政策の修正が関係しているといわれています。
さらに世界的な金利の上昇なども影響し、メガバンクが次々と固定金利の引き上げを発表しました。
住宅ローン金利の今後の動向
正確な動向は予想できないものの、固定金利は今後も緩やかに上昇し変動金利についてはしばらく低金利が続くとされています。
住宅ローンの金利の決まり方
ここでは、「固定金利」と「変動金利」それぞれの金利の決まり方についてご紹介します。
固定金利の場合
全期間固定金利は「新発10年物国債の利回り」と呼ばれる市場で取引される国債に基づいています。
この国債の利回りはおもに市場の予測によって決まり、将来の変動を先取りしています。
固定金利はこの国債の利回りの変動に連動し、グラフ内での上下もこれに起因しているといわれています。
また「5年固定」や「10年固定」といった期間固定金利は「円金利スワップレート」に基づき、新発10年物国債の利回りの変動に影響を受けます。
国債の利回りが上昇すると円金利スワップレートも上昇し、住宅ローンの固定金利も上昇します。
金利は国債の動向に敏感で、国債の値が下がると金利は上がり、国債の金利が上がるとそれに比例して住宅ローンの固定金利も上がります。
変動金利の場合
変動金利は銀行が優良企業に貸し出す1年未満の優遇金利「短期プライムレート(短プラ)」に連動しています。
短プラの変動は日銀が設定する政策金利に影響され、おもに景気が良いと金利は上昇し、逆に悪化すると下がります。
景気が良くなると短プラが上昇し、これに応じて変動金利も引き上げられる仕組みです。
ただし、短プラの金利は2009年から2023年まで横ばい状態が続いており、現在のところ大きな変動は見られていません。
主要金融機関の変動金利動向
ここでは、以下の主要金融機関の変動金利動向についてご紹介します、
ほとんどの金融機関で横ばい状態となり、変動金利は1%を切っています。
PayPay銀行 | 0.250%(前月と変わらず) |
---|---|
auじぶん銀行 | 0.319%(前月と変わらず) |
住信SBIネット銀行 | 0.298%(前月0.320%) |
りそな銀行 | 0.340%(前月と変わらず) |
埼玉りそな銀行 | 0.340%(前月と変わらず) |
傾向としては2016年8月から先月にかけて主要な金融機関の変動金利は0.3~0.6%を維持しているところが多く、費用などを含んだ実質金利は約0.5~0.9%が平均だといえます。
変動金利が上昇した場合、住宅ローンのリスクも高まるので注意が必要です。
自分に合った金利タイプを選ぶことが大事
今回は、住宅ローンの金利推移や今後の動向などについて解説してきました。
現在のところ住宅ローンの金利の推移は低金利であることが分かります。
しかし固定金利については今後の金融政策の修正や米国の利上げなどの影響を受けると、上昇していくでしょう。
固定金利か変動金利を選ぶかはひとりひとりのライフプランに合わせた金利タイプを選ぶことが大事です。