会社の倒産、経営不振による収入減、病気などで働けなくなったなど突然収入がなくなる、収入が減少することは長い人生の中で全くないとは言い切れません。
もしものときの貯蓄が必要です。
また、老後に夫婦で2000万円は必要という話もあり、なおさら計画的な貯蓄が必要です。
しかし、今日からいきなり厳しい節約を徹底するのは難しいのではないでしょうか。
無駄遣いをしているつもりはないけど、実は将来への貯蓄が満足にできていない、月収に比べて赤字の月があるなど家計に問題を抱えている家庭も珍しくありません。
節約を無理なく継続することを目指した節約術をご紹介します。
この記事を書いたライター
結菜
地方在住のアラサー主婦。
資産運用と日々の節約によって、手取り20万円だったのに社会人4年目で貯蓄1000万円を達成しました。このノウハウを活かして、皆様のお役に立てそうな節約術や貯蓄術をブログで発信しています。
まずは1カ月家計簿をつけて、支出を見える化しよう
現状の支出の把握をせずに、節約はできません。
まずは1カ月の支出を把握しましょう。
1カ月全体の支出を把握せずに、漠然と無駄遣いしないつもりで節約をしても、抜本的で効果的な節約を行うことは難しいです。
ひとまず、1カ月の家計簿をつけて、支出を具体的に把握しましょう。
紙でもアプリでもOK!レシートで1カ月間家計簿をつけよう
すでに家計簿をつけている人は、1カ月あたりの支出に注目しましょう。
家計簿をつけていない人は、紙の家計簿でも、アプリでもOK!レシートを集めて、1カ月間の家計簿をつけましょう。
紙に記入する家計簿は苦手という人は、スマホのアプリで家計簿アプリが多数配信されています。
アプリの中には、レシートを撮影してポイントバックしてくれるアプリもあります。
使い勝手のいい、使い続けられるアプリを選びましょう。
Tポイントが貯まるお得なアプリ レシーカ
https://tsite.jp/r/receika/
コツコツ毎日作業することが苦手な人は、まとめて記入してもOK。
レシートを1カ月間集めて、月末に一気に家計簿を紙もしくはアプリでつけて、無理のないスタイルで1ヶ月分の家計簿をつけましょう。
費目を細かく分けすぎないことに注意しよう
家計簿の記入に慣れていない場合に注意してほしいのが、費用の種類を細かく分けすぎないこと。
分けすぎて、どの費目に当てはめればよいか分からない状態になってしまいます。
最初はざっくり食費、外食、日用品、家賃など大きな枠で分けるようにしましょう。
商品名の転記は不要です。
食費何円、日用品何円と総額でOK。
紙の家計簿ならレシートを家計簿に貼って、無くならないようにしましょう。
後で支出の詳細を見返すときに簡単です。
月あたり食費や外食、日用品に何万円かかっているか把握することが大切です。
また、アプリの家計簿は、レシートを撮影するだけで自動的に仕分けをしてくれるものがあります
使いやすいアプリを選びましょう。
支出削減のポイント 固定費を見直す
1で作成した家計簿をみて、費用を固定費と変動費に分けましょう。
- 固定費:保険料や家賃など毎月定額かかる費用
- 変動費:食費や交際費など月によって変動する費用
毎月もしくは毎年かかる固定費を削減することで、継続的な支出の削減ができます。
一度固定費を見直せば、やりくりに頭を悩ませることなく、ずっと費用を節約できた状態で生活ができるのです。
ぜひ、固定費の見直しを優先的にしましょう。
固定費の節約に効果的な費用をご紹介します。
保険料
固定費削減に効果的な費用として、毎月もしくは年間で支払う保険料の見直しが重要です。
特に医療保険は定期的に見直しをすることをお勧めします。
昔加入した医療保険は保障内容のわりに高かったり、内容が最近の保険より劣ることがあります。
例えば日帰り手術の保障がない、2日以上入院しないと保障が受けられない、先進医療特約がない等若いころに加入した保険は保障内容が充分でない可能性があります。
また、医療保険は貯蓄がない人ほど加入することをおすすめします。
国民の2人に1人はかかると言われているガンは1年あたり平均86万円かかるとされています。
通院にかかる交通費まで充分に支払える貯蓄があれば医療保険は未加入でもいいかもしれませんが、貯蓄額に不安がある人ほど加入した方がもしものときに安心です。
ただ、加入するにあたりたくさんのオプションをつけてしまうと保険料は増大してしまいますので、保障内容と支出可能な保険料を比較して、どこまでの保障内容にするか考えて支払いに無理がないようにしましょう。
引用:価格.com「保険」 https://hoken.kakaku.com/insurance/gma/select/need/
電話料などの通信費
携帯電話の契約プランを定期的に見直しましょう。
昨今料金値下げによるプランが大手キャリア(docomo、au、ソフトバンク)ともに発表されています。
携帯電話料金は、通話料、料金プラン、オプション料金、端末代金で構成されており、どれかを見直すことで、料金を安くすることができます。
通話料は、毎月の通話料が高い人は定額プランを選びましょう。
また、無料通話アプリのLINEやスカイプなどをなるべく利用して節約を心がけましょう。
料金プランは、ネットの使用がメインの定額プランやSNSの使用がメインのプランなどご自身の使用状況からお得になるプランが出ているキャリアがあります。
また、ネットをあまり使わない人は、データ通信料が余っている場合があります。
現状のデータ通信料を確認し、より少額の料金プランに変更するなど実態に合わせた契約プランにしましょう。
そして、Wi-Fiでネット利用する場合は通信料がかかりません。
自宅や職場でWi-Fi環境がある場合は、積極的に活用しましょう。
オプション料金は、不要かどうか検討し、解約しましょう。
動画や音楽の定額サービスは月額それなりの金額がかかりますので、定期的に見直しするのがおすすめです。
端末代金を安くするには、低価格の端末や中古端末、SIMフリースマホを活用できます。
SIMフリースマホは通信会社に縛られることなく使用できるスマホです。
本体価格が1~2万円で購入できる格安スマホもあるので、大手キャリアの9~10万円前後のスマホと比べると大幅な節約が期待できます。
電気
電力会社との契約が生活状況に合っているか検討しましょう。
電気の場合、夜間電力を安くするプラン、昼間の電力を安くするプランなど生活状況に応じたプラン設定ができます。
また、電力の供給ワット数が大きければ大きいほど電気料金が高いため、日々の生活での使用状況と比較して、必要に応じて安いプランに変更をするのも削減のポイントです。
家賃
固定費の支出の中で大きく割合を占めるのが、家賃や住宅ローンなど住居にかかる費用です。
家賃を大幅に削減できれば、毎月一定額節約することができます。
テレワークの普及で、以前より大都市に住む必要性が低下し、郊外に住んで自宅でオンラインで仕事をする選択もできるようになりました。
都市部で主要な駅に近い場所は家賃が高騰しがちです。
郊外や主要駅ではない場所に引っ越しをすることで、月々の家賃を大幅に減少させることが可能です。
郊外であれば駐車場代も大幅に安くなります。
また、築年数や広さ、付属設備で家賃は大幅に変わります。
築年数が古くてもリフォームしている物件は古さを感じない物件もありますので、写真での確認だけではなく、不動産会社を通じて実際に見学にいくことをおすすめします。
ただし、引っ越しをする場合、その費用がかかりますので、年間削減できる家賃額と引っ越し費用を比較して、引っ越しをするか検討しましょう。
物件選びの注意点として、プロパンガスの物件と都市ガスの物件があれば、都市ガスの物件をおすすめします。
プロパンガスの場合、都市ガスの使用料月額2~3倍かかることが多いのです。
特に、冬季のお湯の使用は、プロパンガスだと夏季より高額な請求となります。
家賃とガス代を比較検討し、物件を選びましょう。
住宅ローン
固定金利で昔住宅ローンを組んだ人で、今変動金利に変更する方が、支払う費用を減らすことができる場合があります。
借りた金融機関へ相談すると返済額のシミュレーションをしてもらえますし、返済のアドバイスをしてもらえます。
また、不況時に支払い状況が厳しい場合、元本の支払いを猶予し、金利だけの支払いのみに一定期間変更するなど緊急措置をしてくれる金融機関もあります。
一度、金融機関の担当者に相談してみましょう。
変動費の節約は無理のない範囲を目指そう
固定費の見直しは一度すれば、まとまった金額を毎月節約できますが、変動費を節約するのは継続的な努力が必要です。
テレワークの普及などで、電気代などの光熱水費が増加しています。
元々の生活がよっぽど外食中心の生活でない限り、まとまった食費の節約は容易ではありません。
また、変動費の節約を一生懸命しても大した金額にならない場合が多いです。
したがって、変動費は「無理のない範囲の節約」を目指しましょう。
無理のない変動費の節約ポイントをご紹介します。
1で作成した家計簿を観察し、節約できる変動費を考えてみましょう。
クリーニング代を検討
なるべく洗濯機の機能を使って洗濯をすることで、クリーニング代の節約ができます。
洗濯表示を確認して、おうちの洗濯機の機能を使って洗濯できないか確認しましょう。
こたつ布団や毛布など大物の洗濯をクリーニングに依頼していた人は、お近くのコインランドリーで洗えないか検討してみましょう。
美容費、遊興費、交際費、旅行費用を見直し
美容費、遊興費、交際費、旅行費は1回の出費でまとまった支出をしますので、変動費の削減ポイントとして押さえておきましょう。
回数やグレードを見直すことで、支出を抑えることができます。
美容費はホットペッパービューティーを活用することで、美容院やネイルサロンを割引で利用することができ、Pontaポイントを貯めたり、使ったりできます。
ホットペッパービューティー
https://beauty.hotpepper.jp/
旅行費用ですが、行く回数の見直し、安いプランがないか確認、ホテルや食事などのグレードの見直しをすることで、数千円もしくは数万円の削減ができます。
ホテルも予約サイトを活用することで、ポイントを利用するなど安く予約することができます。
食費はお惣菜、テイクアウトや外食の見直しがポイント
外食中心、お惣菜やテイクアウト中心の生活の場合、食費が自炊より大幅にかかります。
現状の食費の支出状況を家計簿で確認し、惣菜や外食の費用を合計すると月あたりどれくらいかかっているのか具体的な金額が把握できます。
その額が自分の思っていた額より多いのか少ないのか、共働きなら必要経費として許容可能範囲額なのか考えてみましょう。
また、自炊した料理は作り置きをすることで、食費と光熱水費の削減が可能です。
その都度、料理を少量作るのは光熱水費がまとめて作るより多くかかります。
料理はその都度ではなく、まとめて作って作り置きをすることで、光熱水費を削減でき、作る労力もカットできます。
クレジットカードを活用して支出を減らそう
クレジットカードの中には、月額の利用額に応じてポイントを獲得できるタイプや利用額の数%割引するタイプなど利用すると得をするものがたくさんあります。
また、光熱水費や電話通信料をクレジットカード払いにすると、キャッシュバックやポイントが貯まるなどのメリットもあります。
ポイントを活用しよう
クレジットカードのポイントだけでなく、TポイントやPontaポイントなどのポイントを活用して支出を削減することができます。
家電量販店で買い物をするとTポイントやdポイントなどを獲得できたり、ウェルシア薬局でTポイントを集めることができ、ポイントでお買いものができます。
ポイントを上手く活用することで節約しましょう。
応用編:税金や車検など年間支出を把握して生活しよう
固定資産税や自動車税などの税金、車検費用は高額でまとまった支出です。
引き落とし直前に慌てることがないようあらかじめ年間どれだけかかるのか把握しておきましょう。
行政からの通知がすぐに見つからなくても、通帳やネットバンキングで過去の引き落とし額からまとめて把握できます。
手取りの年収から税金や車検費用を引き、残った手取りの年収を月ごとに割り振ると、計画的な支出ができます。
定額の積み立てをしている場合は、税金などと同じように先に引いて、生活費をしっかり把握しましょう。
まとめ
まずは支出の実態を家計簿で把握して、固定費を削減することで、継続的でまとまった節約ができます。
固定費を見直すときは労力と時間が要るものが多いですが、一度見直せば毎月かかっていた費用を大きく節約できます。
また、日々やりくりに頭を悩ませることなく、ずっと費用を削減することができるのでおすすめです。
また、変動費の節約を一生懸命しても大した金額にならない場合が多く、食費のまとまった金額の節約は容易ではありません。
変動費の節約は「無理のない範囲の節約」を最初は目指しましょう。
たくさんの節約術をご紹介しましたが、無理なく継続することが大切です。
節約はぜひ固定費から見直しましょう。