カードローンには大きく分けて「銀行系」と「消費者金融系」の2つがあります。
銀行系カードローンは、消費者金融のカードローンと比較すると審査は厳しめです。
なぜなら銀行系カードローンは、消費者金融系カードローンと比較して低金利で貸付を行っており、返済してもらえない場合に損をしてしまう比率が多くなってしまうから。
金利(利率)
貸し付けたり借りたりした資金に対する対価の利率引用元:金融庁「「貯める・増やす」~資産形成」
つまり銀行系カードローンは、確実に返済が行われる利用者であるのかを審査時に厳しくチェックしているということです。
今回の記事では、「銀行カードローンの審査が厳しい理由」を詳しく解説するとともに「審査ポイント」「審査の流れ」「審査期間」「審査に通らない人の特徴」を紹介します。
この記事でわかること
- 銀行カードローンの審査が厳しい理由とは
- 銀行カードローンの審査でチェックされるポイントとは
- 銀行カードローンの審査の流れ
- 銀行カードローンの審査における在籍確認の有無
- 銀行カードローンの審査期間はどれくらいかかるのか
- 審査に通らない人の特徴とは
- 審査に通過するためのポイントとは?
銀行カードローンの審査が厳しい背景
銀行カードローンは審査が厳しめと言われますが、具体的にはどのように厳しいのか気になりますよね。
そこで今回は、銀行カードローンの審査が厳しいといわれるポイントを解説していきます。
現在こそ審査が厳しい傾向にありますが、以前は即日融資などにも対応して居ました。そのため、現在よりも利用のハードルも低く、利用しやすい傾向にありました。
しかしその時期に、大手銀行が反社会的勢力とのトラブルのゴシップが流れたり、過剰融資が原因で破産者が増加するなどのニュースが立て続けに起こったのです。
その流れを受けて、2018年1月に銀行カードローンの審査が厳格化されたのです。
それでは、銀行カードローンの審査のどのような点が厳しくなったのかを紹介します。
- 即日融資の自粛(現在ではすべての銀行において即日融資が不可に)
- 審査ステップに警視庁へのデータベース照合も行う
- 保証会社だけでなく銀行内でも審査ステップを設ける
- 収入証明書の提出条件を厳しく(300万円→50万円に基準が厳しくなる)
銀行カードローンによる即日融資の自粛
まずはこれまでは行っていた、銀行カードローンによる即日融資が自粛されることになったことでしょう。
即日融資を行ってしまうと融資のハードルも下がってしまい、債務者の増加に繋がりやすくなります。
実際に自己破産者の増加や、銀行カードローン利用者の急増などを受け、融資のハードルを上げる為にも即日融資の自粛を行うことになったのです。
またこの後にも解説しますが、審査内容も厳格化し、時間がかかりやすくなったことで物理的に即日融資が難しくなったことも背景にあります。
そのため、現在は銀行カードローンにて即日融資を受けることはできません。
審査ステップに警視庁へのデータベース照合も行う
銀行カードローンでは、過去に大手銀行にて反社会的勢力との取引を放置していたニュースが出てしまったことがあります。
そのことを受けて、反社会的勢力への活動資金源として融資を行ってしまわないように、審査時への申し込み者の身元の審査を厳格化したのです。
具体的には、審査時に申し込み者の情報を、警視庁のデータベースへの照合作業が追加されたことと言えます。
この審査時に照合作業に1日かかってしまうことも多く、物理的に即日融資が難しくなってしまうことも増えたのです。
審査の厳格化において、一番重要な項目と言えます。
保証会社だけでなく銀行内でも審査ステップを設ける
銀行カードローンでは、貸金業の消費者金融のように貸金に関する審査のノウハウがないことから、正常な審査ができませんでした。
そこで貸金業を専業としている、消費者金融や信販会社などに対して保証業務を依頼していました。
しかし一般的に銀行系よりも審査基準が緩い消費者金融に審査を丸投げしてしまっていたこともあります。
そこで保証会社による審査に加え、銀行自社での審査も強化を行い、審査を2段階で行うようになったのです。
審査時にきちんとふるいにかけることで、反社会的勢力へのつながりを防ぐだけではありません。
破産者を増やさないように、きちんと利用を行っていける利用者に絞るようにしたのです。
また銀行カードローンでは、他のカードローンに比べて、低金利での融資を行っています。
ここで融資を行ってしまい破産したり返済を踏み倒されてしまうと、自社への利益回収ができないどころかマイナスになってしまうことも。
銀行カードローンとしての経営が成り立たなくなってしまう懸念もあり、審査基準を引き上げた背景があります。
きちんと返済を行う確証がある利用者に絞ることで、低金利で融資を行っても利益を確実に回収できるメリットがあります。
そういったことから、審査が厳しくなった一面もあります。
収入証明書の提出条件を厳しく300万円→50万円
これまでの審査申し込み時の基準も厳しくなりました。
たとえばカードローンの場合、借入金額がそこまで高額でなければ、本人確認書類だけで融資を受けることができます。
以前は借入金額が300万円をこえる場合のみ、本人確認書類に加えて収入証明書類の提出も必要でした。
しかし現在は、収入証明書の提出条件を厳しくし、以前の収入証明書類提出が必要な金額の300万円から50万円に引き下げをおこないました。
これまで紹介した審査基準が厳しくなった背景が関係していますが、収入証明書のチェック基準も厳しくすることで融資者の基準を引き上げます。
銀行カードローンの審査は他のローンの中でも特に厳しい
銀行カードローンの審査は厳しいということがわかりましたが、他のカードローンと比較すると厳しさはどのくらい違うのでしょうか?
カードローンには、銀行系と消費者金融系、また信販会社系の3種類があります。
一般的に銀行カードローンは審査が厳しいです。
その反対に、消費者金融は銀行カードローンに比べると審査が甘い傾向にあります。
カードローンの審査難易度は金利も影響している
銀行カードローンは審査が厳しく、反対に消費者金融系は審査が通りやすい傾向にあることがありました。
この審査難易度の違いには、単純に運営元の種類が違うということもあります。
その他にも審査難易度に関係するポイントがあります。
それは、金利です。
一般的にカードローンには、下記のような関係性があります。
金利 | 審査難易度 | |
---|---|---|
銀行カードローン | 低め | 厳しめ |
消費者金融系カードローン | 高め | 甘め |
このようにカードローンにおいて、低金利であると審査が厳しく、審査が甘いと金利が高めの傾向があります。
すぐに借りたいときは、背に腹は代えられぬと消費者金融系で高い金利で利用するのこともあります。
また時間がかかってでも金利を抑えて融資を利用したい!という場合は銀行カードローン、というような選び方もあるでしょう。
しかし審査基準を満たしていなかったり、そもそも自分のスペックが低いと利用できないため、審査申し込みは慎重に行う必要があります。
大手と中小でも難易度は変わってくる
もう少し解説すると、銀行カードローンにはメガバンクや地方銀行、ネット銀行が運営する3種類に分かれます。
また消費者金融も、テレビCMで見かけるような大手の消費者金融や、街中で見かける中小消費者金融などに分かれます。街金なんて呼ばれ方もしますね。
大手や中小間でも、審査の難易度やメリット・デメリットが異なります。
利用の目的や自分のスペックに併せて、自分にあったカードローンを利用することが大切です。
銀行カードローンの審査でチェックされるポイント
ここまでは銀行カードローンの審査が厳しい理由や、他のカードローンとの審査難易度の比較を行ってまいりました。
ここでは銀行カードローンの審査に通過するために、審査時にチェックされるポイントを解説していきます。
審査時にチェックされる点を事前にチェックしておき、対策できるところを確認しておきましょう。
銀行カードローンの審査時にチェックされるポイントは、大きくわけて下記の3点です。
- 個人の情報
- 勤務先情報
- 信用情報
この3点の中にもいくつもの要素があります。
ここからは各ポイントについて、審査時にチェックされるポイントをもう少し詳しく解説していきます。
個人の情報
銀行カードローンでは、申し込み者の個人情報をチェックされます。
個人情報をきちんとチェックしておくことで、なりすましによる借り入れを防ぐ目的があります。
なりすましによって借り入れをされてしまうと、関係のない第3者が被害に及ぶ危険があります。
またそのまま踏み倒されてしまい債権を回収できないリスクも生じますよね。
そういった事故を防ぐためにも、本人確認書類や電話などによって、本人確認の整合を行います。
チェックされるポイントは、下記の通りです。
- 氏名
- 現住所
- 性別
- 生年月日
- 連絡先
- 家族情報
- 既婚・独身
- 住居に関する情報
また独身であると審査に通過しやすい、賃貸ではなく持ち家であると審査に通しやすいといったポイントもあります。
独身であると収入が全て自分のものとなり、既婚に比べてお金の余裕があること。
また持ち家の場合、不動産が担保となるため、返済滞納を行っても債権回収をしやすいなどのポイントがあります。
スペックよりも信用性が大切
しかし、既婚だから審査に通らないということはありません。
あくまで申告された情報を相対的にチェックを行うため、一つの要素がマイナスだからと言って審査に落ちることはないのです。
ここでチェックしたいのは、虚偽の申告をせず本当の情報を申告する、申し込み者個人の信用性があるかをチェックします。
勤務先情報
個人の情報の次は、申し込み者の勤務先情報をチェックします。
カードローンの利用の際には、申し込み資格として、『安定した収入が確保されているか』をチェックします。
これには融資を行った後も返済を滞納することが無く、返済を行うための収入源が確保されているかをチェックするためです。
返済のための収入源が無い=自分自身の収入が無いとカードローンの利用はできません。
そのため、勤務先情報も厳しくチェックされるのです。
それでは、具体的には勤務先情報のどういった項目をチェックされるのかを確認していきましょう。
- 勤務先情報(会社名、住所)
- 年収
- 職種
- 雇用形態
- 役職
- 収入形態
基本的には上記の項目をチェックされます。
ここで注意したいのは、上記の勤務先情報をスコア化して相対的にチェックされるということです。
そのため、単に年収が高い、大企業に勤めているというだけでは、審査に通過することはできません。
上記の項目をバランスよくキープされているかが重要と言えます。
安定した収入とは『毎月一定の額の月収があるか』
銀行カードローンの審査では、安定した収入があるかが申し込み資格にあると紹介しました。
しかし、年収が高いだけでは安定した収入とは言えないことも分かりましたね。
この場合、何をもって『安定した収入』となるのでしょうか。
一つの判断基準としては、『毎月の月収が一定であること』と言えます。
そのため社員で固定給であれば、おおむね問題ないでしょう。
例えば、下記のようなスペックの利用者の場合はどうなるでしょうか。
- 大企業に勤務
- 年収は平均よりも高め
- 給与形態は歩合給
上記のようなスペックの場合、大企業という点は会社の安定性も確保されており、良い評価となります。
年収も高い為、審査においても有利と言えるでしょう。
しかし1点注意したいのが歩合給という点です。
年収が高かったとしても、歩合給のため、場合によっては収入が0の月も発生するリスクがあります。
そうなってしまうと、歩合の具合によっては返済ができない月も出てしまう危険があるのです。そのため、審査に通すのには少しリスクがあると言えます。
これらの通り、勤務先情報をバランスよく確保していることが大切です。
信用情報
個人情報・勤務先情報の他に、申し込み者の信用情報もチェックされます。
信用情報とは、これまでのローンの申し込みや利用履歴がまとめられているものです。
信用情報機関に保管されており、審査時には信用情報機関に照会を行い、審査が進められます。
具体的には、下記のような項目をチェックされます。
- 他社での借入件数
- 現在の借金総額
- 過去に返済延滞などの有無
- 債務整理の有無
ここでチェックされるのは、現在の他社での利用状況と、過去の金融事故の有無です。
他社での借入総額・借入件数
信用情報では、申し込み者の他社での借金の状況をチェックされます。
2社以上の金融機関で借り入れの利用がある時点で、多重債務者扱いとなるのです。
多重債務者の場合、毎月複数に借入先に返済を行わなくてはならなくなります。
そうなると返済に追われてしまい、滞納を起こしてしまうリスクが高くなってしまうのです。
特に銀行カードローンの審査は厳しい傾向にあるため、少しでも滞納を起こしやすい利用者であれば審査に通ることは難しいでしょう。
銀行によっては2社程度であれば審査に通過できるところもありますが、借入件数が少ないに越したことはありません。
審査申し込み時には、できるだけ現在の借金の返済を進めておき、審査に影響を及ぼさないようにしておきましょう。
金融事故の有無
信用情報では、これまでの金融事故の有無もチェックされます。
金融事故を起こしてしまっていると、銀行カードローンの審査に通過することはほぼ難しいでしょう。
金融事故とはローンの利用の中で、返済滞納や債務整理などのことを指します。
金融事故を起こしてしまうと、信用情報にその記録がつきます。その情報を『異動情報』と呼びます。
その記録が確認されると、また同じような事故を起こすリスクや、まだ申し込み者の債務状況が改善されていない可能性が高いです。
信用情報に異動情報(=金融事故を起こした記録)が残っていては銀行カードローンの審査に通過できないため、他の方法でお金を借りる必要があります。
ちなみに信用情報上の異動情報は、その状態が改善されてから5年間は記録が残ります。
その期間は新規のローン申し込みを行っても審査に通過することはできないため、注意が必要です。
また自己破産の場合、自己破産後10年間は信用情報上に記録が残るため、その間の新規ローン申し込みが出来なくなります。
自分の信用情報を照会して確認できる
そもそも自分の信用情報がよくわからない…という方は、信用情報の照会を行うことでチェックが可能です。
照会には開示手数料として1000円ほどかかってしまいますが、審査前に自分の信用情報を確認しておけば審査落ち前に確認することができるため、おススメです。
気になる人は信用情報機関の照会をしてみましょう。
信用情報には3種類あります。詳しくは下記の記事でも詳しく解説しているため、併せてチェックして見て下さい。
銀行口座の保有をチェックするケースも
審査時には、申し込みを行う銀行の口座保有をチェックします。
カードローンの利用時に口座開設が必須の銀行カードローンの場合、口座開設の必要があるためです。
また、今回申し込む銀行カードローンの銀行口座を持っていると、審査時に有利になるケースもあります。
特にその銀行口座で給与受け取りなどをしていると、申し込み者の収入状況のチェックもされるため、より審査に通過しやすくなります。
反対に、確実に審査に通過したいから普段利用しているメインバンクのカードローンを利用する、というのも一つの方法です。
銀行カードローンの審査の流れ
銀行カードローンの審査は、以下の流れで実施されます。
- 申し込み手続き
- 申込内容の確認・仮審査
- 必要書類提出
- 本審査
- 在籍確認
- 審査結果の連絡
少しでも早く審査を済ませたい場合は、事前に必要書類を準備しておくと良いでしょう。
必要書類は「本人確認書類(運転免許証など)」と「収入証明書」の2種類です。
借り入れ金額が50万円を超える場合や、他社借り入れを合わせて100万円を超える融資を希望する場合は、収入証明書の提出が求められます。
銀行カードローンの審査で在籍確認はある?
勤務先に所属しているかを確認するために実施される電話での在籍確認は、銀行カードローンの審査でも行われるのでしょうか。
銀行カードローンの審査における在籍確認の有無や、電話による在籍確認を書類提出に変更する方法について解説します。
基本的に在籍確認なしの銀行カードローンはない
基本的に、ほぼすべての銀行カードローンの審査で在籍確認が実施されます。
在籍確認なしの銀行カードローンはないと考え、事前に対応できるように準備しておきましょう。
在籍確認は、基本的に電話で実施されます。
職場に電話がかかってきますが、銀行名や担当者の個人名を名乗ってくれるため、周囲にカードローンの在籍確認だと知られる心配はありません。
書類提出での在籍確認が可能なのは?
一般的に、在籍確認は電話で実施されますが、書類提出による在籍確認に対応しているところもあります。
書類提出での在籍確認に対応しているのは、大手消費者金融です。銀行カードローンの審査では、電話による在籍確認が実施されます。
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」では、場合によっては書面提出による在籍確認に応じる場合もあるようです。
基本的に銀行カードローンの審査では、電話による在籍確認を回避することはできません。
どうしても在籍確認で職場に電話がかかってくるのを避けたいときは、書面による在籍確認に対応している消費者金融のカードローンを検討しましょう。
銀行カードローンの審査期間はどのくらい
銀行カードローンでは消費者金融のように即日融資に対応していないことが分かりました。
それでは、銀行カードローンでは申し込みから融資までにどのくらいの期間を要するのでしょうか?
銀行カードローンのメガバンク・ネット銀行・地方銀行ごとに審査期間を解説していきます。
メガバンクは早くて翌営業日
メガバンクと呼ばれるような銀行カードローンの場合、早くて翌営業日には審査結果が判明することが多いです。
メガバンクでは銀行カードローン内での審査ノウハウが整っており、地銀などに比べて審査がスピーディーに進みやすい傾向にあります。
また最近は土日も対応していることも多いため、急いでいる時はメガバンクの銀行カードローンの利用がおススメです。
ネット銀行系はまちまち
ネット銀行系のカードローンの場合、審査にかかる期間はまちまちと言えます。
一見、ネット銀行なので審査も早そうなイメージがありますが、時間がかかるところでは1週間程度かかるケースもあります。
また銀行口座の開設が必須のカードローンであると、まずは口座開設から行うため、時間がかかりやすい傾向にもあります。
急いでいる時は、口座を持っている銀行カードローンか、メガバンク系のカードローンの利用が良いでしょう。
地方銀行カードローンは審査期間が長期化しやすい
地方銀行の場合、メガバンクやネット銀行に比べても審査に時間がかかってしまうケースが多いです。
審査期間も、地方銀行の場合は1週間~2週間程度かかるところが多いと言えます。
地方銀行カードローンの場合、口座開設が必須であったり、後日郵送されてくるローンカードでの融資が必要となります。
大手消費者金融のようにカードレスでの利用や、口座開設不要のタイプが少ないため、実際に融資を受けられるまでの期間が長期化しやすいと言えます。
しかし初回のみ振込融資に対応している銀行などもあるため、利用前に申し込むカードローンの概要をチェックしておきましょう。
銀行カードローンの審査に通らない人の特徴とは?
ここまでは銀行カードローンの審査基準や、審査難易度などについて解説してまいりました。
しかし審査基準をしっかり理解して対策を行ったつもりになっていても、思わぬところで銀行カードローンの審査に落ちてしまうことも。
そこで「銀行カードローンの審査に通らない!」なんてことにならないようにも、審査に通らない人の特徴をチェックし、対策を行うことが大切です。
ここでは、銀行カードローンの審査に通らない人によくある審査落ちの理由を紹介していきます。
- 安定した収入が確保されていない
- 他社での借入件数が多すぎる
- 過去に金融事故を起こしている
各理由の細かいポイントについて、もう少し詳しく解説していきます。
安定した収入が確保されていない
安定した収入が確保されていないと、審査に通過することはできません。
審査でチェックされるポイントの収入情報でも解説しましたが、銀行カードローンは返済能力があるかを厳しくチェックします。
- 勤務先情報(会社名、住所)
- 年収
- 職種
- 雇用形態
- 役職
- 収入形態
これらの項目を元に、返済能力があるかをきちんと見極めたうえで審査を進めないと、場合によっては融資を踏み倒されてしまいそのまま戻ってこない…なんてことになりかねません。
そうなると収益どころか融資分の回収もできなくなってしまうため、経営が成り立たなくなってしまいます。
そのためこの安定した収入が確保されていなければ、審査に通らないということを頭に入れておきましょう。
他社での借入件数が多すぎる
他社での借入件数が多すぎるのも、銀行カードローンの審査落ちの原因となります。
多重債務者の場合、返済滞納を起こしやすいとされているためです。
借入件数が2件程度であれば問題ないことも多いですが、借入件数は無いに越したことはありません。
基本的に借入件数が4件以上あると、銀行カードローンの審査に通過することは出来ないため、注意しましょう。
他にも借入総額が多すぎるのも審査落ちの原因となりやすいです。
銀行カードローンの審査に申し込むときは、
- 借入件数を減らしておく
- 借入総額をできるだけ返済して減らす
などを行い、審査に通過しやすいように対策を行いましょう。
過去に金融事故を起こしている
過去に金融事故を起こしていると、銀行カードローンの審査に通らないでしょう。
前述でも述べている通り、返済延滞や債務整理を起こしていると、その状況が改善されてから5年間は審査申し込みを行っても審査に通過することはできません。
この場合は、まずは事故の原因となった問題の解決を目指しましょう。問題がそのままになっている状態では、どこのカードローンの審査にも通過することはできません。
その上で、5年経過していないけどどうしてもお金を借りたい…!という場合は、審査が甘めの傾向がある中小消費者金融を利用しましょう。
借り入れ金額が多すぎる
中には、収入と借入金額のバランスから、審査に落ちてしまうケースもあります。
年収や収入の安定性に見合った借入金額でないと、融資を行っても審査に通しても返済を滞納してしまうリスクがあるためです。
基本的に銀行カードローンには、消費者金融のように年収の3分の1までしか借りられないという決まりはありません。
しかし借りすぎて自己破産などを促進させてしまうのは避けたい所があります。
資金用途になにか特別な理由がない限りは、借入希望額は年収の3分の1程度に抑えたほうが良いでしょう。
銀行カードローンの審査に通過するための4つの対策
銀行カードローンの審査基準や、審査に通らない人の理由を紹介してまいりました。
ここからは審査に通らない理由などをもとに、審査に通過するためのコツなどを紹介していきます。
- 借入金額は最低限に
- 収入証明書は用意しておいた方がいい
- 申し込み時は虚偽の申告をしない
- 在籍確認への対策を行う
審査通過対策のポイントについて、もう少し詳しく解説していきます。
借入金額は最低限に
銀行カードローンの審査に確実に通過するためには、借入希望額を最低限にするようにしましょう。
借入希望額が高額であればあるほど、返済滞納してしまったときのリスクが大きいです。
そのことから、審査に通過させるハードルも高まってしまいます。
一方で借入希望額が低いほど、月の返済額もそこまで高額になりません。そのため、融資のハードルも低いことから、審査に通過しやすくなります。
銀行カードローンの審査に申し込むときは、借入希望額を最低限にしましょう。
収入証明書は用意しておいた方がいい
銀行カードローンの審査では、借入希望額が50万円以下の場合、提出書類は本人確認書類で済みます。
しかし50万円以下であれば、絶対に収入証明書類が必要ないわけではありません。
収入が低すぎる・申告情報に誤りがあるといったように、審査時になにか気になる点が出てしまったときに追加書類の提出を求められることがあります。
追加書類の提出ができないと、審査に通過することは極めて難しくなってしまうのです。
追加書類で手間取ってしまわないように、申し込み時に収入書類も一緒に用意をしておきましょう。
申し込み時は虚偽の申告をしない
年収が低いし契約社員で審査に落とされるかも…。ほぼ正社員みたいな感じだし、正社員で申告してもいいよね?
このように虚偽の申告を行った場合、発覚した時点で審査に落ちてしまいます。
バレないでしょ…と思っても、審査時には本人確認書類や在籍確認など、あらゆる方法で審査が進められます。
そのため、審査が進むにつれて確実にバレます。
審査担当者としても、申し込み時にウソをつくような申し込み者に融資を行ったところで、利用中にも嘘をついてごまかされてしまうのでは…?とリスクを抱えることになります。
収入情報は各項目を相対的に審査を進めていきますし、どれか一つの要因で審査落ちになってしまうというわけではありません。
特に審査が厳しい銀行カードローンでは、虚偽の申告を行うことなく、きちんと正規の情報を申告するようにしましょう、
在籍確認への対策を行う
銀行カードローンの審査時には、審査の最初の段階で勤務先への在籍確認が行われます。
在籍確認とは、申告された勤務先に本当に出勤しているのかを確認するための審査です。
審査の項目のなかで最終確認で行われるため、最終審査のようなものと考えて良いでしょう。
ここできちんと在籍確認が行われず、確認が取れないと審査に通過することはできません。
在籍確認にはきちんと対応するようにしましょう。
銀行カードローンの在籍確認
在籍確認がきちんと取れないと、審査に通過することができません。
勤務先に電話が届くなんて、同僚にカードローンを利用していることがバレてしまったらどうしよ…
と言ったように、勤務先にバレてしまうことを恐れてしまい、正確に対応できなかった…なんてケースも多いです。
このように恐れられてしまいがちな在籍確認ですが、確認自体は数分で終わってしまいます。
- 自分が対応しなくても大丈夫
- 同僚が対応しても「席を外しています」など在籍が分かればそこで完了
- 電話は個人名で掛けられるので、カードローンからの電話とはわからないようになっている
これらのポイント通りに在籍確認が進められていくため、同僚にバレる心配がありません。
むしろなにか隠そうと取り繕ってしまうと、同僚にバレてしまう可能性が高まります。
それでもどうしても在籍確認をできるだけ避けたい場合は、原則電話連絡を無しとしている、大手消費者金融カードローンのSMBCモビットのWEB完結申し込みを利用しましょう。
銀行カードローンの審査に落ちたときの対処法は?
ここまでは銀行カードローンの審査対策などを紹介してまいりました。
しかしもしも銀行カードローンの審査に落ちてしまった場合…。
絶対にお金が必要だった時など、借りられないとなると困ってしまいますよね。
そこでここでは、銀行カードローンの審査に落ちてしまったときの対処法を解説していきます。
- 申込期間を開けて再申し込みを行う
- 他の銀行カードローンに申し込む
- 他のカードローンを利用する
各対処法についてもう少し詳しく解説していきます。
申込期間を開けて再申し込みを行う
審査に落ちてしまった原因が、申し込み時の入力ミスなど、信用情報が原因でない場合。
少し申込期間を開けて再申し込みを行えば、審査に通過できる可能性が高いです。
審査期間を空けないで申し込みを行ってしまうと、申し込みブラックとなってしまい、審査に通過できない可能性が高いです。
申し込みブラックとは、同時期に複数のカードローンの申し込みをしてしまった場合に生じる金融事故です。
カードローンでは、信用情報の照会を行う際に、同期間で他のローンに申し込んでいるかをチェックすることができます。
仮に同時期に複数の申し込みを行ってしまっていると、すべての審査に通過してしまうと過剰融資を引き起こしやすくなってしまうのです。
そのため、同時期に複数の申し込みを行っていることが判明した時点で、審査に落ちるようになってします。
そのころから、少し期間を開けてから再審査に申し込むようにしましょう。
申し込みブラック回避のための目安としては、下記のようなポイントで行いましょう。
- 同じタイミングで申し込まない
- 申し込んでいるローンの審査結果が判明して1週間程度たってから次に申し込む
- ひと月に3件以上のローンに申し込まない
他の銀行カードローンに申し込む
今回申しこんだ銀行カードローンの独自の審査基準に満たなかった場合。
再審査に申し込みを行ったとしても、審査に通過できない可能性が高いです。
その場合は申し込みブラックを避けつつ、他の銀行カードローンに申し込みを行いましょう。
この時気を付けたいのが、保証会社が違う銀行カードローンに申し込みを行うことです。
銀行系カードローンの場合、消費者金融や信販会社が保証業務を担っているケースが多いです。
また保証会社は、複数の銀行カードローンの保証業務を担っています。
そのため、同じ保証会社の銀行カードローンに申し込みを行っても、審査内容自体は同じ保証会社が審査を行うため、同じ審査結果となりやすいです。
保証会社で選ぶ銀行カードローンの一例
- 今回申しこんだ銀行カードローン
- 保証会社『アコム』:三菱UFJ銀行カードローン『バンクイック』
- つぎに申し込むのにおすすめのカードローン保証会社
- 『SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)』:三井住友銀行カードローン
今回三菱UFJ銀行カードローンのバンクイックの審査に申し込みを行い、審査に落ちてしまった場合。
原因が信用情報でないのであれば、審査落ちの原因は銀行や保証会社独自の審査基準に何かしらがひっかかって、審査に落ちた可能性が高いです。
その場合は、上記のように他の保証会社のカードローンに申し込みを行いましょう。
他のカードローンを利用する
銀行カードローン自体が厳しいことから、審査に通過することが難しい場合があります。
自身のスペックに自信がない場合は、銀行カードローンよりも審査が甘い傾向にある消費者金融系のカードローン利用がおススメです。
大手消費者金融の場合、即日融資に対応しているところが多いです。
そのため今日お金を借りたいと思っても、申し込みから最短で1時間程度でお金を借りることができてしまいます。
銀行カードローンの審査に落ちてしまったときは、大手消費者金融の利用を検討してみて下さい。
信用情報が原因で審査に落ちてしまった場合は中小がおすすめ
審査落ちの原因が信用情報の場合、大手消費者金融でも審査に通過することはできません。
それでもお金が必要な場合は、中小消費者金融の利用がおススメです。
中小消費者金融の場合、大手よりもさらに審査が甘い傾向にあります。
中には信用情報にキズがついていても、審査に通過できる可能性が高いとされています。
大手の利用が難しい場合は、中小の利用も検討しても良いかもしれません。
銀行カードローン審査は厳しい!審査通過には対策が大切
今回は、銀行カードローンの審査について解説してまいりました。
今回の記事のポイントを振り返っていきましょう。
- 銀行カードローンの審査は厳しい傾向にある
- 過剰融資などのニュースの影響で審査が厳しくなる
- 銀行カードローンの種類によっても審査難易度が若干違う
- 審査期間も異なっている
- 審査対策をきっちり行う必要がある
などが分かりました。
銀行カードローンは審審査基準も厳しい反面、審査対策をきちんと行う必要があります。
今回ご紹介したポイントを押さえながら、審査対策を行っていきましょう。